TOKI×TOKI MOVIE
自分の泣いている姿を見たのはどれくらい前だろう
むしろ見たことがあるのだろうか
カフェにて待ち合わせ。
歩きながら
時を切っていく
彼女は、カメラのレンズに苦手意識を持っていた
レンズの先に何があるのかわからないのがこわい
何が写るかわからない、思わず目を背けてしまう
「わたしをもうひとりの自分だと思ってこちらを見て」と彼女に言った
彼女は、「今は、カメラのレンズから目が離せない」と言った
その目には涙が浮かんでいた
鏡となってその姿を見せてあげた
心が躍動して命が輝いている姿
感情を押し殺すなんてことはできない
つぶされてもばらばらになっても
いなくなったように見えて
いつまでも生きていて待っている
わたしたちが抱きしめに来てくれるのを
泣きたいときに泣けること
それは幸せなこと
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